講師からのメッセージ

MESSAGE
講師挨拶

武知 治樹
株式会社Wellone’s取締役 / Leaf音楽療法センター長
日本音楽療法学会認定音楽療法士 / 公認心理師

―はじまりは8年前から

Leaf音楽療法センターの音楽療法士を養成する講座は8年前からスタートしました。当時は「ミュージック・ケア・インストラクター講座」として開講をしていましたが、時代や状況の変化などを踏まえ何度も内容を見直し、Musicise Therapist講座(以下、本講座)が誕生しました。

Leaf音楽療法センターでは設立当時から、大切にしている3つの言葉があります。①「一人ひとりに寄り添う」 ②「クライアントファースト」 ③「現場力」音楽は目に見えず、手に取ることができず、とても不確かなものです。ですが、人を通すことで音楽が我々に与えてくれることを目にすることができます。それは「笑顔」です。

―音楽療法の魅力「笑顔が生まれる」

今、このページを見られているあなたは、音楽をされてきた方でしょうか。それとも音楽経験はないけど、興味を持っている方でしょうか。音楽療法の魅力は、音楽を利用することで、目の前の方が笑顔になることです。そして、「ありがとう」と直接言ってもらえる程に、音楽は目の前の人の心を豊かにしてくれます。ですが、それでは終わりません。「病は気から」といいますが、心が豊かになることで人は前向きになり、自身が置かれている困難な状況にも立ち向かえるようになります。その気持ちの変化は私たちの心身の健康に向けて取り組む気力を生み、音楽が改善に向けて取り組む支えになることができるのです。

―音楽療法の難しさ

音楽療法は高齢者だけではなく、児童の発達や医療における治療やリハビリの手段として幅広い世代に、幅広い分野で利用されています。高齢者だけみても、失語症の治療や歩行障害の改善、脳梗塞や骨折後の機能訓練に至るまで、途方もない程に幅広いといえます。そのため、専門教育を受けようとすると非常にハードルが高い。そして、必要とされる知識も技術も奥が深く、10年、20年のキャリアを以てしても先が見えず、ただただ超えてきたハードルの量が増えていくだけのように感じます。

―もっと身近に音楽療法を

一方で、とにかく歌うこと、身体を動かすことで笑顔になれたり、気持ちを晴らしてくれたり、明日を頑張ろうという気持ちになったり、そんな音楽の使い方があります。そして、Leaf音楽療法センタ―は高齢者施設を中心に音楽療法を提供してきたこれまでの実績からそのノウハウを提供することができます。まずは豊かな毎日を送るための音楽療法的知識や技術を身に着けられる場所があってもいいのではないか。もっと身近に、一人ひとりの心に音楽を届けられる人が育ってくれたらいいんじゃないか。その先に更に高い専門性をもったスペシャリストが生まれていくのではないでしょうか。

―伝えたいことは「現場力」

一人ひとりに寄り添うために、クライアントファーストで向き合い、目の前の人に合わせた音楽を届ける必要があります。そこにマニュアルはありませんから、「現場力」を第一に学べる講座を目指しました。「音楽の時間を楽しみにしている」「いつも、ありがとう」「またきてね」私たちが音楽療法を提供する場所は、とてもやりがいを感じることができる現場です。「音楽を仕事にしていきたい方」、「音楽で働くことにもう一度チャレンジしたい方」、「ただただ音楽を届けることを探求していきたい方」そんな方を育て、現場へと送りだしていくことが私たち講師の仕事です。是非、音楽療法の魅力ある世界へ、あなたが一歩を踏み出される明日を待っています。

齋藤 麻理
Leaf音楽療法センター 統括マネジャー
日本音楽療法学会認定音楽療法士

―音楽療法の溢れる魅力

音楽療法には、ステージとお客さんの距離感とはまた違った、一つ深い人との関わり合いがあると私は思います。音楽を通した交流の中で、その方の心の奥底に残る大切な記憶を引き出し、言葉にすることで暖かい人とのつながりが生まれ、感動につながり、笑い、喜び、時には涙を流されることもあるのです。

音楽療法士はただ演奏するだけではない、ただ歌うだけではない、音や音楽がもつたくさんの要素を生かして提供します。中でも、目の前の方の輝かしい表現が音楽を通して引き出された瞬間は、まるで魔法を見ているかのように、とても大きな感動を覚えます。音楽療法にはそんな大きな魅力があると私は感じています。

―「音楽療法は相手を変えることじゃない、自分が変わること」

私がお世話になった先生に教えていただいた言葉です。自分がどんな音楽を使って、どんな言葉で、どんな表現で関わっていけばこの方の表現や魅力を引き出すことができるんだろう、ということはいつも考えます。時には直感で動き、時には時間をかけて考える。自分が変わるということは、自分自身と向き合うということにもつながっているのではないでしょうか。

―必要な知識を短期間で学べる一方で言葉にする難しさ

高齢者の現場で必要なノウハウを約半年で学ぶことができ、高齢者の音楽療法とは何かを短期間で学ぶことができる本講座ですが、そのために少人数制を取り入れ、より深く学べる場を提供しています。一方で、専門分野ならではの言葉を理解し、自身も言葉にできるようにならなければいけない場面も多く、音楽療法ならではの感覚的なことを言葉に落とし込む大変さも感じるかもしれません。

―受講される皆さんへ

「音楽を仕事にしてみたい」「既に音楽を仕事にしているけれど、継続していくことが難しい」「音楽療法士として働きたい」そんなふうに思われているそこのあなた。私たちと一緒にまずはLeaf音楽療法センターから出発してみませんか?所属しているセラピストさんたちはパワフルで明るい方ばかりです!孤独になりがちな音楽療法士ですが、Leafでは仲間とつながり、共に学べる体制が整っています。私たちと一緒に、もう一つの音楽の道を歩き出しましょう!