受講者の声

稲田 加奈絵

(’17年度Leaf特別育成講座(現Musicise Therapist講座)修了生)
桐朋学園大学音楽学部ピアノ科卒業。クラシックからポップスまで幅広いジャンルで演奏活動をしている。Leaf音楽療法センター所属音楽療法士として高齢者施設を担当。2020年7月からは同センター広報としても従事している。

Leaf特別育成講座(現Musicise Therapist講座)を受講しようと思ったのはどうしてですか?

中学生の時にはじめて”音楽療法”を知り、当時自由研究のレポートにも書いていました。興味はあったものの演奏家になることを目指していた私は、高校、大学と進むうちに音楽療法のことをすっかり忘れていました。社会に出てからたまたまヒョンな出会いがあり「音楽療法って知ってる?興味ない?」と声をかけられ「そういえば興味あったなぁ」と思ったのがきっかけです。また音楽療法を他で学ぼうとすると期間も費用もとてもかかります。その点Leafの育成コースでは短期集中で費用も抑えられたので現実的に学ぶことができました。

受講生として過ごした6か月はいかがでしたか?

講義は先生がフレンドリーで和気あいあいとした雰囲気の中、毎回楽しく受講しました。内容はこれまで見聞きしてこなかったことばかりでしたが、丁寧に、かつ簡潔に教えて下さったので、勉強が苦手な私でもスッと理解することができました。また体験談をたくさん話して下さったので実際の現場の様子が思い浮かべられ、その後にとても役立ちました。”現場力”をつけることに力を入れられていますので後半は実践授業が多いですが、受講生同士力を合わせて取り組みました。

実習科目(セッション見学・チャレンジセッション)は大変だったと思いますが、いかがでしたか?

先輩方のセッション見学は、講義で学んだことに加え、人それぞれのカラーが確立されていて刺激的でした。一生懸命メモを取って見学したことを覚えています。セッション終了後は先輩と共にフィードバックをして、アドバイスやコツを教えて頂きました。質問にも丁寧に答えて下さいました。
そして、チャレンジセッションはとても緊張しました!!ですが想像以上に楽しかったことを思い出します。現場はご利用者様が楽しみにされているワクワク感で溢れていて、自然と私も笑顔になりました。嫌だったことは唯一、試験で見られていることの緊張感(笑)講義での積み重ねた実践演習がありましたのでプログラムの進行には心配はありませんでした。

修了後のフォロー体制などはどうでしょうか?

卒業後も丁寧にプログラムや記録をチェックしてアドバイスをいただきました。連絡を取るたびに、会うたびに様子を気にかけてくれます。今でもそうです。何でも相談できる環境は心強いですし安心です。また年に数回ミーティングが開かれ、そこではセラピスト同士で情報交換をしたり、勉強会もありますので、毎回刺激を受けられて楽しいです。

卒業後、所属音楽療法士として現場に立たれた時の感想を教えてください。

初めて担当施設を受け持ったときはやはり不安でした。引継ぎの現場だったので、前任セラピストに比べてクオリティーが劣ってしまうのではないか、ご利用者様に受け入れてもらえるかどうかなど、現場に向かうまでは緊張しました。しかし現場に一歩入ってみるとご利用者様たちは楽しみに待って下さっていて、歌が始まれば皆さん素敵な表情で歌われるのです。その姿を見て、「あぁ、なんて素敵な時間なんだろう」と感動しました。そして、もっともっと楽しい時間を提供できるようになりたいなと意欲がわきました。今でも毎回そう思います。

これから講座を学ぶ後輩の方へメッセージをお願いします。

音楽が好き!人が好き!おしゃべりが好き!そんな方は音楽療法士に向いていると思います。この講座ではしっかり現場力をつけてくれるので安心して取り組んで頂きたいです。現場はとにかく楽しいです!楽しい時間を一緒に過ごせる、幸せな空間です。ご利用者様の表情やお話、変化を見て毎回感動し、直にやりがいを感じられるお仕事だと思います。私はこの仕事に誇りを持っています。この気持ちを新たなセラピストさんと共有できたらうれしいです!

草道 翠子

東京音楽大学大学院オペラ研究領域修了。修了後は、福祉施設や学校公演など、アウトリーチコンサートを中心に活動の幅を広げ、2019年Leaf音楽療法センター認定Senior Musicise Therapistを取得。Leaf音楽療法センター所属音楽療法士として、各高齢者施設での音楽療法を担当している。

Musicise Therapist講座を受講しようと思ったのはどうしてですか?

和歌山県の高齢者施設に慰問コンサートへ行った時のこと、皆様全員がとても大きな声で私達の演奏に合わせて大合唱をしてくれました。その時感じた歌声のパワーが忘れられず、「自分が主役でなくていい、音楽の力で皆様の中に眠っているパワーを引き出すお手伝いができたら、、、」と考えるようになりました。それから数年後、すでにLeafで音楽療法士として活躍されていた方と出会い、初めて知った音楽療法に興味を持ちました。その後、実際にセッションを見学させていただき、「これだ!私がやりたかった音楽は!!」と感銘を受け、時間や費用を抑えられるLeaf講座なら!と挑戦することに繋がりました。

受講生として過ごした6か月はいかがでしたか?

私はピアノが苦手だったこともあり、不安を抱えながら講座に通っていたのを覚えています。そんな中でも先生はいつも「焦らずいきましょう!楽しんで!」と優しく声を掛けてくれ、私のスキルに寄り添い、ペースを合わせて進めてくれました。講義の中では、体験談を交えたお話、お勧めの楽譜や参考文献など、実際にセッションに出て役に立つことを惜しみなく教えてくれました。時には私が音楽療法を受けることも♪大変でしたが、応援してくれる先生のためにも頑張ろうと思える充実した6カ月間でした。

実習科目(セッション見学・チャレンジセッション)は大変だったと思いますが、いかがでしたか?

「セッションに間違いなんて一つもないと思う」見学させていただく中で先輩が掛けてくれた言葉です。この言葉の通り、先輩方のセッションはまさに十人十色!!とても魅力的で勉強になりました。正解することや失敗ばかりを恐れていた私にとって、「自分らしく、何より目の前にいる方のためになる音楽を届けよう」と思えた貴重な時間となりました。
チャレンジセッションは、人生の中で1,2位を争う緊張!!でも、講義や見学で学んだことを自信に変え、いざ現場に立つと、、、あっという間!!音楽を通じて作られていく力動が感じられ、皆様の温かい笑顔が何よりの結果となって返ってきました。これまで頑張ってきて良かった、これからだ!と身が引き締まりました。

修了後のフォロー体制などはどうでしょうか?

現場に出てからも、プログラムや記録の丁寧なアドバイスに加え、ピアノの練習にまでお付き合いいただくこともありました。そして、現場に出て感じた小さな疑問や不安にもいつも親身になって答えてくれます。また、地域ごとに分かれてのミーティングでは先輩方と関わることができ、どんなことでも相談することができます。現場は一人ですが、こういったサポート体制も充実していて、頑張れる糧になっています。

卒業後、所属音楽療法士として現場に立たれた時の感想を教えてください。

自分の担当する施設での初めてのセッションは、与えられた責任からプレッシャーとの闘いでした。直前までこのプログラムで良かっただろうか、とドキドキしていました。しかし、いざセッションを始めると、それまで静かだった方が笑顔で歌ってくださったり、思い出話に花が咲き盛り上がったりと、音楽を通して作られる皆様の力動に、改めて音楽療法の力と必要性を感じました。始まる前と終わった後の皆様の表情や雰囲気の変化は、これから音楽療法士として忘れてはならないものだと感じ、大切にしています。

これから講座を学ぶ後輩の方へメッセージをお願いします。

きっかけは何でも良いと思います。私も10年以上音楽の世界にいながら音楽療法のことを知らなかったのですから!Leafの先生や先輩は、いつでも親身に惜しみなく、たくさんのことを教えてくれます。そして音楽療法の楽しさも!安心して飛び込んでみてください!相手の心に寄り添った想いを大切にし、一緒に音楽の力でたくさんの方のパワーを引き出し、たくさんのハッピーを作りましょう!